Cytoscapeとは何か?

そもそもCytoscapeとは何か?という所から始めてみたいと思います。このソフトを一言で表すと、グラフの可視化と解析のためのプラットフォームという事になります。ここで言うグラフとは、折れ線グラフとかそういうものではなく、計算機科学で用いられる用語で、ノードと呼ばれる頂点の集合とエッジと呼ばれるノードを結合するの集合で、要するに下の図のようなものです。

samplegraph

生物学において、PPI(Protein-Protein Interaction)などはまさにこのグラフであり、これらを視覚的に理解しようとする場合、Cytoscapeの力を借りる事により作業効率をあげる事が出来ます。また、元々は生物学者のために書かれたソフトですが、グラフを可視化するという目的ならば何にでも使えます。例えば、ウェブページの相互の繋がりを視覚化したり、ソーシャルネットワーキングサイトの人々の繋がりを視覚化したりすることも可能です。
そして、Cytoscapeのもうひとつの重要な機能が、ネットワークとそれに付随する情報の統合です。各ノード、エッジ、そしてネットワーク(=グラフ)には、それぞれアトリビュートと呼ばれる情報を付加する事が出来ます。PPIネットワークの場合、ノードはタンパク質に相当するわけですから、GO Term、マイクロアレイデータなどをノードに付加して、その情報に基づく解析が可能になります。マイクロアレイの発現データに基づくフィルタリング、GO Termによるノードの色分けなどの機能を用いて、生物学的ネットワークに対するデータマイニングを行う事が可能です。特に2.3からは巨大なネットワークもインタラクティブに操作できるようになりましたので、この機能は非常に強力なツールになります。
さらに、こういった解析・視覚化の機能は、プラグインと呼ばれる拡張ソフトを使う事により追加してゆく事が可能です。JAVAでプログラミングが出来る方でしたら、Cytoscapeの描画機能などを使った独自のマイニングアルゴリズムを追加したりする事が出来ます。世界中の様々な研究機関の人々が書いたプラグイン がすでに多数存在します。
こうして視覚化されたネットワークは、PNG・PDF・JPEGといった形式でエクスポートする事も可能で、Illustrator、GIMPなどの画像処理ソフトウェアで加工して論文などに使う事も出来ます。
CytoscapeはLGPLに基づくオープンソースソフトウェアでどなたでもお使いいただけます。皆様からのフィードバックにより更なる改良を加えてゆきますので、感想などをお聞かせいただければ幸いです。
とりあえず今回はここまで。次回からはもう少し具体的な例を使って説明したいと思います。
参考:

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